ロンドンにベルリンから短期留学?している友人を訪ねてイギリスはロンドンに行ってきました。ロンドンは5ヶ月ぶり。けっこう最近ですね。
今回面白かったのは、この友人とロンドンに住む友人たち。一人旅よりイロイロな情報をもらえたし、ロンドンについてみんなでディスカッション?!する機会にも恵まれました。いや愉快愉快。
短期留学中の友人もその昔ロンドンの大学に通っていた仲間。友人と昔のロンドンを思い出しながらロンドンを歩き回るのはなかなか良い経験でした。
いつもいつもBrexitの話題が多くて申しわけありませんが、イギリスのEU離脱とヨーロッパ各大都市およびその住人は無関心でいられず、イギリス企業の誘致にベルリン、フランクフルト、アムステルダムなんかも非常に熱心です。これによって一般市民も家賃の高騰などけっこう影響を受け、私自身も他人事ではいられません。現在ロンドンのヒップスターと呼ばれる層は続々とベルリンに移動をして家賃をべらぼうに上げています。
そんな中、渦中のロンドンはというと、2-3年前より大分大人しくなっている印象でしたが同時に各地で小さな面白いことがぽつぽつと花を咲かせていました。
Hidden East London's Art Hub, BowArts
今回はロンドン東西南北を新旧ロンドン在住者と回ったのですが、まず行ったのはBow!
わたしは大学院時代のほとんどの時間をこののどかな東ロンドンの田舎?で過ごしたのでわたしにとってはほぼ第2の故郷です。もともとBowは意外とアーティストが多くて、わたしの大家さんもお隣さんもアーティストでした。しかもお隣さんはわたしの通っていた大学のファインアートの学科長でした。それにしてはイーストロンドンがバブル状態であった時期も取り残された地域でオシャレなお店が何故か増えなかった地域でもあります。昔はここに住んでいるというだけでみんなから心配されたような場所です。そこにアートハブの「Bow Arts」とか「Bow Arts Trust」が地味に活動しているという情報を昨年あたりからちらほら耳にしていましたが、やっと「Bow Arts」に訪れることができました(涙)。
こんな施設ができても街はほとんど変わってないのでやはり地味に佇んでいました。展示もこの地域に関連した企画をしており、今回はとくにRiver Lee周辺の昔からの木工産業と現代美術を掛け合わせた企画展をしていました。
中にはカフェもあってなかなかオシャレ。話を聞いてみたらやっぱりカフェも地元のお客さんが多いのだそう。こんな平和な時間をカフェで過ごしていたらでもやっぱり治安が非常に悪かった時代に比べると改善はしているのかもと気づきました。
Peckham and Lively South London
お次は最近話題のSouth LondonのPeckham!
最近話題と言っても既に話題になってから数年前経ちますが、やっと訪問できました。ロンドン在住中は南ロンドンに距離感を感じていたので以前の南ロンドンを知る人にとってはもしかしたら別の印象を持つかもしれませんが、とにかくお金のにおいのする東ロンドンと大違い!Peckhamなんかは代表例かもしれません。今回はPeckhamをうろうろ回ってきたのですがベルリンみたいなシェアスタジオがあったり、その中にやる気のないカフェがあったりロンドンっぽいゆるい空気が残っていて居心地が良かったです。(Copeland park & Bussey Buildingという複合施設内)
ハックニーちょっと前は似たような感じだったと思いますが、現在のベルリンっぽいハックニーウィックもやっぱりピザとクラフトビールとヒップスターまみれでややがっかりしました。
そんななかベルリンのPankeのようななぞの施設にゆるい謎のリモートワーカーの若者が昼間からゆらゆらふわふわしながら仕事していたりして、でもなんとなくベルリンじゃなくロンドンらしさがあって素敵でした。昔ハックニーに住んでた人がPeckhamに移ったのがよくわかります。
Copeland park
Panke
South London
今回はPeckhamの他にBrixton, Elephant and Castleにも行ってきました。こちらの地区は最近もときどき行っていたのですが、東ロンドンと趣きが違うとはいえ、ロンドンの移民街で、たくさんの移民が暮らし、お店を営み、多文化な雰囲気に包まれています。南ロンドンは東ロンドンと同じく最近街が変わってきて、もともと怖かった地域でも現在はオシャレなお店を見つけることができます。
しかし、その変化が東ロンドンとちょっと違うことに気がつきました。それは移民街という背景を受け入れていることと、新しい形で地域の発展とコミュニティについて考えていることです。
今回、ロンドン在住の友人とその友人がオススメしてくれたBrixton Poundという非営利団体が主催しているスペースでスタンドアップコメディを見てきました。こちらは多様な人種、様々な年令、性別、バックグラウンドのプロ、セミプロのコメディアンが勢ぞろいし、イギリス版の漫談を2時間ほど楽しむイベントでしたが本当に平和で楽しいなひと時でした。こちらは鑑賞費用は寄付制、どんな金額を払ってもいいし、払わなくても良いというもの。それにしても多様なイギリスの人々のブラックジョーク満載の楽しい時間を過ごせたので、日本のお笑いライブ程度を支払いました。
God's Own Junkyard + Walthamstow
東に南に色々移動したついでに北のほうにも面白そうなスポットがありそうだということで行ってきました。
まずわたしと友人がともに愛するウィリアムモリスギャラリーへ。
実はWalthamstowはわたしがロンドンに留学した文字通りはじめの2週間を過ごした場所です。当時はまた危険な場所で、わたしが大学の寮に移った引っ越しの日に通り魔が出て7人刺されたという恐ろしいニュースを次の日に聞いたのをいまだにはっきり覚えています。そんな懐かしのWalthamstowも人づてに変わったと聞いていましたが、本当に変わっていました。ウィリアムモリスギャラリーまで歩きましたが、co-working spaceがあったり、昔の家が建ち並んでいたり、むしろかわいくなっていました。なんとも数年前には想像もできなかった景色。
ウィリアムモリスギャラリーは主にウィリアムモリスの会社と彼のこと挑戦などが実際の作品と供に学べます。建築、グラフィック、装丁、テキスタイル、家具など信じられないほど広い範囲まで手がけたウィリアムモリスなので、多くの人にオススメしたい美術館です。
そしてアーツアンドクラフツを後にして、向かった先はギラギラのネオンが集まる倉庫、God's Own Junkyard!
ロンドンの60年代のSOHOの華やかなネオンサインを手がけた職人が残した自作のネオンとコレクションが見られます。ものすごく素敵なジャンクヤードです!
ロンドンの60年代はといえば、ギャングのKray兄弟がSOHOを牛耳っていた時期で何やら関わりがあったそう。
そこで、いっきに東ロンドンに戻ります!
伝説のパブ、Blind Begger
Whitechapel 駅から歩いてすぐのBlind Beggerに立ち寄りました。
先ほど紹介したKray兄弟は東ロンドン出身の伝説のギャングなのですが当時警察がなかなか逮捕できず、ようやくキッカケを作ったのがこのパブでおきた殺人事件です。この事件によって手がかりが生まれ、このギャングの双子が逮捕することができました。
詳細はトムハーディ主演の映画「The Legend」を観るのがお勧め。ロンドンのワーキングクラスとデイビッドベッカムも生まれ育った東ロンドンの関係者はなかなかドラマチックでかっこいいのです。
ちなみにBlind BeggerではKray兄弟のグッズやパブグッズを購入できますが、どこで犯行が行われたのかはわかりません。パブの空間も改装されているようなので妄想力を高めて楽しみました。
それにしてもKray兄弟のことを知らなかった時代も実はこのパブはけっこう目立っていてずっと知っていたのですよね。ベルリンのイギリス人の友人もちょうどこの裏側に住んでいたという話しをしていたし、この地域ではちょっとした目立つ大きなパブだったようです。いろいろな物語が潜んでいるものです。
ちなみに個人的にはWalthamstowから南下するエリア、ベッカムの出身地レイトンやイーストハムなどをバスで巡るのがお勧めです。いまだにワーキングクラスの人々が生活していて派手さがないけれどもロンドンらしさや趣きがあるきがします。3回目からのディープなロンドンの旅にはぜひそのあたりを回りながらハックニーに行き着いて、クラフトビールを楽しむのがお勧め。全然観光の要素がありませんが…。
次回はロンドンの街の変わり様と他のヨーロッパ都市についての考察を書こうと思っています。
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