睡眠とベッドバグ(南京虫)対策 -ヨーロッパ旅行の危険と対処法-

2022年2月17日木曜日

Travel 海外生活



老人と海みたいな感じで「睡眠と害虫」

みなさんヨーロッパ周遊は楽しんでおりますでしょうか。
こちらのblogは世界一周ブログではございません。
むしろ筆者はどちらかというとインドア派。かつ実は旅行そんなに好きではありません。
しかし、ヨーロッパに来るみなさんに警笛を鳴らす為に書いております。

…みなさんbed bugはご存知ですか?日本語では南京虫とかトコジラミなどと呼ばれます。
こいつらの生息地域はもはやインドやアフリカだけではない、もしくは英語圏内だけではないのである!(イギリスではその噂を何度か耳にした。)ご注意くだされ!

最初にいっておきますが、ヨーロッパは物価が高いが安宿なんかに泊まっては行けない!

ところであれは今年のはじめでした。春にパリの安宿、もはや危ない宿、に泊まったときに疲れて寝てたら横に小さな虫が。でも一日中歩き回ってたんで適当に無視してました。
その宿に泊まって数日。痒みがとんでもない!なんだこいつ!何者なんだ!
そこでBed bugと初遭遇したことに気づいたのです。ちなみにこちらの痒み、アレルギー反応も併発してかなり長期間つづきました。かなりトラウマ。まあそれは置いといて、家に帰って荷物を熱湯処理して一件落着。あはは、次は気をつけなきゃね。なんて考えてました。
今考えればたいそうお気楽ものでした。

そして今年の夏、ミュンヘンへノイアーを見に行って2つの宿に泊まったのですが、なんか様子がおかしいぞ。奴らが潜んでいる気配がある…。特に二件目、しかもそんなに安い宿ではない。やはりBedbugちゃんでした。午前2−3時頃、一緒に旅していた友人が痒みで起きると壁沿いをうろうろうじゃうじゃ縦横無尽です。わたしのところまで到達する前に結局起きたので噛まれることはありませんでした。事前にBedbugの気配を感じていたのでとりあえず荷物もスーツケース(布製ではない)にいれて閉じていました。しかしミュンヘンから自宅へ帰還して3日後、夜ふと目をさますと、
「ちわーーっす!」
…とみたことのある姿が枕元に…。持ち帰っておりました。夏なのに寒気、寒気。
最悪なことに明日からまた旅行、その後引っ越しの予定が…とんでもないことになったぞ。
というのもBedbugの繁殖能力はそれはそれは恐ろしいほど強く(妊娠したメスを連れてきた場合、一日に2−5個ほど産卵し、一週間ほどで孵化、子供達だけで繁殖するので歯止めが効かない)、近親相姦でどんどん倍増する小さなゴキブリみたいなもので、しかも殺虫剤は効かず、小さいのでどこかにペラッとついてくる厄介なやつなのです。
あの呑気に挨拶してきたBedbug野郎はそのまま潰し、その日はベッドや布団をめくり上げて繁殖していないか確認し、どうやらマットレスにはいないようだったので、とりあえずマットレスに隅々アイロンをかけ、掃除機を部屋中かけました。そしてぶるぶるふるえながら寝ずに飛行機に乗って避難したのでした。
旅行中も頭がBedbugであたまがいっぱいでノイローゼです。ほんとに。

わたしと害虫との戦い


調査と旅行を兼ねてイギリスに行っていたのですが、その後の旅用にとトラベルシーツを現地で探しました。評判の良いコクーン様のインセクトシールドのベッドカバーはドイツのメーカーでイギリスで全然発見できず。
そこで急遽買ったのはこちら

Life Systems Bedbug Undersheet
£11ほど、地元のアウトドア店で購入。



こちらはみなさん大好きなコクーンのシーツとは違い、メッシュ。マットレスカバーということでマットレスに敷くだけで掛け布団や上に敷くものははカバーされていません。上ってこないのだそうです。
ちなみにアウトドア仕様なので四隅に輪っかがついているだけなのでカラビナや紐などで各自とりつけないといけない仕様。まあなにもないよりゃ安心だけどね…。
ただこれしか探せなくてがっくりきたのでその後すぐにコクーンのシーツをアマゾンにて注文しました。
結局、イギリス、アイルランドでの宿では使う機会がなく家におそるおそる戻ってきました。しかし、その時点ですでに先回りして用意していたこの二点の武器を手にいれておりました。


へい!スチームクリーナーだぜ!
アマゾンで34€。というのも殺虫剤は効かないBedbugに効くものは寒さか暑さしかないとのことで、北欧のように寒くならない以上、熱で地道に退治するという方法しか見つからず、効果テキメンとの噂のスチームクリーナーを購入しておりました。こちらで洗濯できないものにばんばん熱をあてつつ、コインランドリーに入れられるものはすべて90度の熱湯洗濯(ありがたや…、ドイツ、オランダの熱湯洗濯文化)と乾燥機長時間で洋服から小物までモノというモノすべてを処理しました。そしてすべてを使い捨てカイロと一緒にビニール袋に封印!環境破壊!(尚、防虫剤は効くそうです。)
○Bedbugは熱に弱く、70度ほどであれば確実にすぐに殺せるそうです。スチームクリーナーの噴射口の熱は90度ほどになるそうです。コインランドリーなどの高熱が出せる乾燥機だと4、50分、50度ほどの乾燥機だと二時間必要とのこと。尚、それ以下でも成虫は殺せるが、卵が殺虫できないため、やはり高温にたよらざるを得ない。

虫退治が毎日の日課になって正直限界です。旅行中のノイローゼよりやばいです。
さらにBedbugは光に弱いため、夜出てくると怖いので毎日電気をつけたまま寝ていて更にストレスレベルがやばいことに。(ただ、これでやはり被害の軽減はするのだそうです。だいたい深夜二時ごろ動き出すそうです。お気をつけて)

そして退治している間はこちら


コクーントラベルシート、インセクトシールド コットン。35€。
こちらに包まれると安全しか感じません。上も閉じてるし。これを家用に使っている人は世界に何人いるんだか…。
寝心地はきもちいいですよ。がんがん洗えるし、少し暖かいです。

ただ…

(上の血を吸ってぶくぶく太ったbedbugのようなものが中身が入ったCocoon Travel Sheetのコットンである。)

こちらの袋の比較を見ていただければわかる?ようにでかいんですよね。(わかりづらいですよね)
アンダーシートがどれだけ小さく軽いか…。コクーントラベルシート・コットンを持ち歩いて旅行とかあんまり行きたくないですね。
コクーンによると

コットン 410g
エジプト綿 260g
シルク 160g

らしいのですよ。シルクは小さいが扱いが粗雑な私には無理として、同じ綿でもエジプト綿がかなり小さいみたいなんですよね。
旅行用には今後こちらを狙って行きたいと思います!


さてさて、ほとんどのモノはスチームクリーナーと乾燥機でいけたんですけど、
わたくし、本を沢山持っております。本棚ないので袋にいれて床に置いてました。
しかも、日本で売っているようなBedbugに効く超強力かつ危ない殺虫剤はEUは発売禁止で存在すらしていない。本の処理どうしよう。
そこで運命の情報が!

"Bedbugの生息場所は部屋に均一ではなく、目撃された、もしくは刺された場所付近が多い。あまり長距離を移動しない傾向にあり、ホテルでは70%はベッド自体(フレーム、マットレスなど)に、20%がベッドに近いライトスタンドやサイドテーブル、7%がベッド付近の巾木に生息している”
しかも大繁殖すれば至る所にいるみたいなんですが、基本的には家具の隙間や壁や柱の隙間などが多いみたいなんですよね。(木や布、紙などは表面がガサガサしていて彼らは移動できるが、つるつるの表面はダメらしい。いくつか情報を検索しても多いのは木製の家具や巾木や構造体、内装仕上げのはげや隙間にいることが多いらしい。ちなみに以外なのはコンセント。こちらは暖かいらしく、よく潜んでいるとか。)

本の作業にとりかかるまでにBedbugを一匹も見ておらず、被害にもあっていないので、
とりあえず名前だけのBedbug殺虫剤というのをホームセンターPraxisで買ってきまして、
本を一冊一冊目視しながら、本をぺらぺらめくりながら適当なかんじに殺虫剤を噴射しました。骨が折れる。寿命も縮みそう…。あと自分がどれだけ完璧主義なのかこの数週間で気づいてしまった。改めなければ。

まあここまで真剣に書いてますけど、最初の発見から3週間が経ち、どうやらいたのは私の連れてきたBedbug一匹だったんじゃないかとの疑惑が持ち上がっています。
むしろ、Glasgowで被害にあったダニが痒かった!!ダニは処理簡単だからもはや許す!

もうね、わたしBedbug対応のゲストハウス専門建築家とかになってもいいですよ。ほんと。

旅行Tips


◯まず安い宿にはできるだけ泊まらない。絶対にレビューを見る。安い宿で浮かせる値段と処理にかかる値段は比較にならない。(ヨーロッパも一緒だよ〜)
◯宿についたら荷物は床におかない。まずバスルームに荷物を置いてベッドバグがいないかどうか調べる。痕跡があれば部屋を変えてもらうか返金、別の宿へ
調べ方としては(赤)黒い小さな点々(糞)が少しでもあると可能性が高いです。光があると出てこないので現物は顔をださないかもしれません。ミュンヘンの宿ではベッドフレームの奥に糞っぽいものが少しあって決め手になりました。
◯なお、人の臭い、二酸化炭素などに寄ってくるらしいので、少しベッドに寝ないでくつろいでみると現れることがあり、おびき寄せてチェックするのも良いようです。
◯宿に荷物をまるごと入れられるビニール袋を持って行くのがおすすめ。その中にいれておきましょう
◯ホテルの金属製荷物置きなんかもベルト部分に潜んでいたりするそうです。要注意。
◯Bedbugはつるつるした場所には上れないのでつるつるした感じの場所があれば荷物置きにベスト

似非建築系による、なんの変哲もない、むしろダサいホステルレビュー



Smart Russel Square Hostel

この何年前のホステルなんだという装いのホステルではありますが、
すべてつるつる素材なのです!
マットレスもつるつるだし、ユニットになっている二段ベッドも元々の建物の壁と少し空いていて、さらにつるつるの壁で覆われています。ちなみにこのカーテンもつるつる。
色合い、素材、姿形、収納を見てもオフィスかなっていう味気ないホステルですけど、Bedbug対策は徹底している気がしました。
こちらのホステルでは残念ながら床に荷物置きスペースが少しあるんですが、アイルランドのホステルでは、床の荷物置きスペースですらつるつるしたパイプで少々床からあがっているとことに荷物を置くことができました。
確かに木を使うと風味がでておしゃれなかんじがしますが、木は天敵です!
実際におしゃれゲストハウスでぐぐってみるとこんな感じ。


ほとんど木ですね。
ミュンヘンの宿もこんな感じでした。
気持ちはわかるんですが、安全策とりましょう。パイプだっておしゃれにできるはず!
日本の設計士さん、一度安宿泊まってください。




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