攻撃的な虚言癖のある人への対処法メモ

2022年2月2日水曜日

Daily life health 海外生活



生活しているととてもコミュニケーションが取れないというタイプの人に巡り合うこともたまにあります。海外生活の中では日本人コミュニティは狭いし、そこまで幅広くはないのでコミュニケーションが取れないエイリアンによく遭遇します。

私はそういう人に好かれるようでパンデミックの間に他人を巻き込むタイプの攻撃的な虚言癖のあるコミュニケーション不能な人に2回も遭遇してしまい(すなわち毎年)、とても疲れてしまったのでメモとして振り返ろうと思います。

他人を巻き込むタイプの攻撃的な虚言癖のある人とは一体何者か


私は医者でも専門家でもないので明言は控えますが、おそらくメンタルの不調を抱えた人です。
特徴的なのはターゲットに攻撃的、嘘と現実の境目がない、衝動的、ターゲットへの執着心が強い、共感力が低い、他人を味方につけようとして問題に他人を巻き込み事態を大きくしがち、味方になりそうな人に嘘を教えるなどのような行動をしがちな人です。また問題行動が自分自身でなかなか止められないことも特徴かもしれません。(察してください)

私は二度ほど似たようなタイプのターゲットにされてしまったのですが二人とも日本人女性で以下のような共通点がありました

○意外と貪欲で注目されたい、これが欲しい、こうしたいという欲望から無茶なことを始める。
○批判されること、注意されることに慣れておらず、それが原因で怒りの導線に着火されたようだ(高いプライド)
○自分に関する嘘の悪口を関係者のあらゆる人にばら撒かれた
○衝動的かつ非常識なので次に何をしでかすか予測がつかず怖かった。
(嫌われているのに付き纏われたり、映像を撮られたりした。)
○あらゆる人が関わってしまったので自分の力では収束できないほど事態が大きくなってしまった
○事態が大きくなったことにより当人よりも他の人に状況を説明することに苦労した
○相手にすると毎回事態が悪化する、それでも定期的に攻撃してくるので私の反応を待っているようだ


このように攻撃を仕掛けてくる訳ですが、背景に強烈なコンプレックスや劣等感なども見え隠れします。私の経験では精神的に健康な人間が何事もなかったように虚言を吐いているというサイコパスな印象よりも脆くて今にも崩れ落ちそうな精神状態で精一杯攻撃しているようも感じれました。なので判断ミスや制御が効かない状態で暴れる、周囲に対しても迷惑な行動をし始めるなど攻撃をやりすぎてしまって無関係の人に引かれることも多かったです。

コミュニケーションを取れると思わないことが重要


このようなタイプとはコミュニケーションが一切取れる予感がしません。
彼らは脳内で現実を捻じ曲げ、あらゆる方法を使って自分の気が晴れるまでしつこく攻撃してきます。とにかく現実を異なる解釈で変えてしまうので対話は不可能です。諦めましょう。

そしてもう一つ大事なことは気が晴れるまでしつこく攻撃してくることです。
言い換えると傷つけらた経験を忘れることがとても苦手なタイプです。しかし気が晴れる日はやってきません。なぜなら攻撃していると同時になぜか当人も疲弊し傷ついてしまい、自分自身で更なる燃料投下となってしまうからです。特に攻撃対象の私が無視してもそれはパッシブアグレッシブで攻撃だし、言い返しても攻撃なので何をやっても彼らを怒らせます。つまりターゲットが消えるぐらいしかお祭り騒ぎを止められません。次のターゲットや次の関心ごとに心が向かうとやっと止みます。

※一説によると本人の高いプライドのために後に引けなく、嘘に嘘を重ねる、攻撃を悪化させて自身で泥沼にハマっていくようです。これは自身のナルシシズムへの依存や固執を手放せない状況のようで、本人のプライドが傷つけられていると感じられる限り虚言と周りへの印象操作は続くようです。また依存は本人の問題である以上、他人には止めるのが難しいでしょう。

コミュニケーションが取れない人に個々の発言や行動の問題点や相違点を伝えて修正を促すことは非現実的です。彼らの行動を無効化するには周りの人の理解が必要になります。周りの人がこの人は信用できないと気づけば誰も真剣に相手にしなくなります。その地点を目指しましょう。

冷静になり消耗しない方法について賢く考える


他人を巻き込むタイプの攻撃的な虚言癖の方は他人を巻き込むし、しつこいので普通に対応しようとすると心身を消耗します。そして個人的な恨みは組織政治的な問題にまで発展します。
攻撃された側としては言っていることがめちゃくちゃなヤバいやつなので単純に怒りたい気持ちもわかりますが、組織や集団に働きかけて攻撃対象を地に落とそうとしてくるので冷静な対応が重要になります。

被害の種類は以下のように分けると

A.相手の直接的攻撃による被害、消耗
B.相手が他人に撒き散らすデマによる被害、消耗
C.デマの火消しをする労力と周りの不理解、それに伴う消耗

1、逃げられる環境であれば逃げるがベスト
職場など自分がすぐに逃げられない環境は別ですが、距離を取っても問題ない集団ならとりあえず説明もせず距離を置きましょう。下手な説明は余計に事態を拗らせます。特に攻撃してくる側が今までそこまで悪い印象を残してこなかった場合は大変です。直接的な攻撃も避けられるので一石二鳥。消耗カテゴリー、ABC全てから逃げられます。

2、逃げられない場合は信用維持に集中し、自滅を待つ
このタイプの人間は味方を作ることに熱心になりがちで集団や組織に自分の正当性を主張し始めます。そして相手がどんなに悪い人間かを垂れ流します。この時、攻撃している側は事実を捻じ曲げた主張をすることが多いのですが、そこで怒ってはいけません。
例え自分への攻撃による被害があったとしても、事情を理解していない他者とのやり取りの方が断然に消耗しますし、信用問題に関わってきます。
特に事情を知らない周囲の人間に理解を促すと、事態を公平に見ようとしたり、お互いの意見を聞いたりしようとし、相手の異常性をフラット視点で見始めてしまいます。
ここで落ち着いて信用度を高めることに集中しましょう。もし攻撃されている側が信用されている場合(今まで特に問題など起こしてないなど)、その信用維持に努めた方が良いのです。
攻撃している側は計算ができないのでうるさくぎゃあぎゃあと他者に理解を求めてくるはずなのですが、彼らはそれを続ければ続けるほど信用を失います。こちら側も同様に騒いでしまうと喧嘩両成敗となり、同じ立場になってしまうこともあり得ます。とても大変なのですが、そんな時こそ攻撃されている側は事実を言うのみにとどめる冷静な対応を続けましょう。自ずと誰がおかしいのか周りも見えてくるはずです。自滅を待つことが大事です。この方法では直接的な攻撃による消耗(A)はあれど、周りに対する説明や理解を得るために奮闘するダメージ(B, C)からは逃れられます。

他者からの信用があるとこちらも直接的な攻撃に対してダメージが少なくて済む


さて、攻撃してくる相手よりもこちらの方が周りから信用されていることが明なかな場合、相手が騒いだり、衝動的に何か異常な行動をし始めれば全て相手の信用が損なわれて自滅するだけという力関係になります。こちらは暴言を吐かれたとしてもとりあえず見守っていましょう。また、反応をしないということは重要です。攻撃は攻撃対象の反応を見るために続けているので、反応が期待できなければ面白くありません。前述したように無視などは立派な反応です。必要なのは余裕です。相手にしないと言うのは攻撃を相手にしなくてもダメージゼロという安心感があってこそ成立するのではないでしょうか。

さらなる逃げ道を用意しよう


とは言っても相手にしないという仏の姿勢を長期間続けるのは難しいかもしれません。しかし相手はコミュニケーションができず、変われないのですからこちらから逃げる準備をしてもいいかもしれません。とんでもない人間からターゲットにされている中を我慢して冷静を装って組織に残るという視点は状況を自分でコントロールできる幅が限られています。自分でコントロールできない不愉快な環境に身を置くとどんどん精神が削られていき、限られた条件の中でいかに相手を避けて生きていくかを考えるとどうしても悲観的になります。自分でコントロールできる未来を具体的に考えていくことが大切になります。例えば転職や引っ越しなど、大きな決断を伴うこともあるかもしれませんが、可能性が広がる方に視点を向けた方が前向きに生きられます。

信用と逃げ道の二つの武器


攻撃は相手のペースですからやめてとお願いすることはできません。しかしこちら側に余裕がなくなるとこちらから反撃したり、他者に理解を促したりして事態を悪化させます。とにかく自分を傷つけないために必要なものは余裕です。周囲からは信頼されていて相手が悪口を撒き散らしても特に問題がないという余裕、いざとなればこちらから逃げられるという心の余裕があれば虚言があるクレイジーな人が何を言おうと特に問題はないのです。ただ下品なことを言ったりしてるだけですから。
ちなみに私は初動時に反応してしまい、火に油を注いでしまったがために、虚言癖の人間がストーカー化してしまい、わたしの借りてるスタジオで暴れるなど言葉以上の攻撃に移ってしまいました。それでも原理原則は一緒だと思っています。反応しなければ悪化しなかったということ、暴れるところまで来ると流石に周囲にバレバレなので彼女は信用を失い撤退を余儀なくされたということで本来は反応せず粛々と自滅を待つべきでした。

最終的な防御


攻撃が暴力などにエスカレートした場合は警察へまず相談しましょう。ストーカーのようになってしまった場合も警察やストーカーの支援団体に連絡することが大事です。彼らはたまに法を侵すこともあります。その場合は不法侵入なり、侮辱なりで適切な第三者機関や法律関係者に相談しましょう。ラッキーなことに欧米諸国は比較的援助団体がすぐに見つかります。ストーカー、人種差別、DV、家を出て行かなくなった場合なども相談できる支援団体があります。移民である我々は移民の生活サポートの支援団体に話をすることもできます。攻撃者は他人を巻き込んでしまうことが往々にしてあるので、第三者に入ってもらうことは重要です。
また、虚偽の発言が目立って多い場合はメールや文章での証拠、必要な場合は音声録音などを集められるよう日頃から準備していきましょう。

とにかく自分を大事にする


限界が来るまで我慢しない、良い食事をとり、睡眠を十分にとり、環境を変えることを考えてみてください。特に他者を巻き込んで最悪な事態になった場合は冷静に振る舞わなければいけないというプレッシャーや組織政治のことを考えることが更に重荷になります。一旦落ち着いたら、正直に相談しても良いのではないかと思います。泣くのもありです。家に突然お邪魔して公園に行って炭酸飲料飲んでゆっくりしてくれる友人もいました。辛い時には信頼できる仲間は重要でした。ストーカーのようになってしまうと本当に怖いものは怖いです。怖いと思う自分を許す勇気も必要です。セルフコンパッションと呼ばれるものですね。
そして問題を書き出したり、自然を歩いたり、瞑想なんかも役立ちます。第三者に話す方法としてはカウンセリングもあります。話すことで整理したり、新しい視点を持って行動に移すことがより簡単にできるようになるかもしれません。自分を労わりましょう。

応用編:性質を知って備える


初めて他人を巻き込むタイプの攻撃的な虚言癖な人に出会うとショックで頭が真っ白になったり、一体全体何が起こっているのか気になります。どういうタイプの人間なのか手がかりがあると攻略しやすいと思うかもしれません。
専門家ではないので詳細は書くことができませんが

・パーソナリティ症
・統合失調症

などのキーワードで探してみるとヒントが見つかるかもしれません。
なお私はパーソナリティ症についての本を買って読みました。
ただ、個人差もあるので完全に何かにカテゴライズ化するのは難しそうです。

マニア向け:他人の止まらない怒りを理解する

精神科医の名越康文先生の本や動画はとても参考になりました。
名越先生は仏教(密教)に精通している精神科医の先生で仏教心理学を標榜しています。同じく有名な内田樹先生と共著を出したり一緒にお話などされています。
名越先生はトラウマや怒り呪いなどのテーマについてよくお話しされています。本件にとても近いテーマです。上記の精神疾患が西洋医学なら名越先生のお話は漢方です。
一人目の攻撃的な人はとにかく怒りが異常で止まらなかったのでそれを理解したいと思っていたところ名越先生に出会ったのですが、本当に目から鱗でした。例えば

○怒りに取り憑かれている人は目の前に起こる対象の実体がないのにも関わらず怒りが繰り返されている。これは過去のトラウマに対しての怒りなのでは?

○怒っている人は話を最後まで聞いたりしていない、聞いていないのに怒っている。対象は関係なく、別の恐怖心や過去の怒りに取り憑かれている

○怒っている人に対しては距離を置きつつもキツネに憑依されているのかな、と想像しながら観察すると相手からの攻撃に対して反撃するという気持ちが薄れる


私の出会った攻撃的な人々は私が特に何もしてないのに怒りが湧いてくる、私がいなくても私のことが憎いという状況になっていて、もはや私がターゲットではあるが怒りの大きさが巨大すぎて実感として実体のない、目的もない止まらない怒りによって突き動かされている感じがヒシヒシと伝わってきました。例えば普段からイライラしている人に何かキツイこと言われたりすると「この人なんか疲れてるのね」とか「私生活で大変なのかしら」と想像したりするものですが、この状態のスケールが大きいバージョンが一人目の怒りのとまらない人だった訳です。
そうすると精神疾患がどうのというよりは怒りが止まらない人、私以外の原因の何かによって突き動かされている人という名越先生の説明の方がしっくりきました。
小さい犬ほどよく吠えるとか、強がりやマウンティングはコンプレクスの裏返しなんてよく言いますが、似たようなものだと思います。
ちなみに名越先生もそういう人には距離を取る方がいいということを度々忠告され、また一度や二度ならまだしも連続的に何度も罵倒されたらそれは大変だともおっしゃっているので何度も罵倒されるような事態(私の二人目の攻撃者)であれば何も反応しないで耐えるオプションは厳しいかもしれません。

ところでマインドフルネスなど近年の心理学と仏教の考え方は親和性があるようです。名越先生の本やお話し人文学系に興味のある人にはぜひおすすめします。アドラーやフロイトについても時々語っていて教養系心理学読み物としても面白いですよ。

長い道のりだが、公平性を考えるより問題解決を優先しよう。


他人を巻き込むタイプの攻撃的な虚言癖のある人に攻撃された場合、彼らの攻撃は整合性が一切ないし、時間取られるし、心身も消耗します。なぜ自分がターゲットになったかわからない、些細なことで始まったということがほとんどでしょう。本当に不公平ですし、とても腹が立ちます。この問題がなければ時間をもっと有意義に使えたでしょう。そこでその不公平性を他者にぶつけると問題は悪化します。本当に残念なことです。こういうケースは急がば回れなのでとりあえず今失なった時間を考えるより、今後更に失うことになるかもしれない時間と信用を守るための長期的な戦略と割り切って冷静な対応を続けていきましょう。この姿勢の維持が重要なポイントです。



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