北欧?オランダ?英語圏?海外大学で英語も習得するには?

2018年10月21日日曜日

英語 留学



Disclaimer 最初のおことわり
わたしは言語のprofessionalでもなければぺらぺらバイリンガルでもないので個人的な感想になります。

が、しかし!

やはり英語圏大学と英語も話す別の国の大学で勉強するのは少しだけ差がでるように感じたので少し書きたいと思います。

海外の大学で専門分野を勉強しつつ、英語力もブラッシュアップさせて国際的な
 キャリアを築きたいと思っている人も多いかとおもいます。
今回はオランダを例にとって非英語圏の大学で英語で学ぶ状況について
自分の感想や気づきを書いていきたいと思います。


このブログで何度も書いていますが、わたしはイギリスの大学院に行きました。そしていまみんな英語がぺらぺらの国民がいるオランダに住んでいます。


オランダにて


私はオランダに住んでいて、オランダではオランダの大学で勉強した人や留学生、オランダ人の高度な非ネイティブ英語と接しています。でも一年半たって気づいた事がいくつかあるような気がします。

オランダ人の英語力


英語力は非常に高いです。大学出身の人になるとネイティブレベルでぺらぺらと英語を話します。おじいちゃん、おばあちゃんから幼児まで!!!英語を話します。
以前5歳位の子にオランダ語で声をかけられたのですが、わからないです、という顔をしていたら「Oh, sorry, do you speak English?」みたいに切り替えされて情けなくなりました。
傾向としては一定の年齢以上(50代ぐらい)で大学卒の人はイギリス人かと錯覚するほどイギリス訛りが強かったりします。若い方はアメリカ英語系によったりしていますが。
わたしの友人で大学で外国語専攻している人はだいたい英語教師の資格も持っています。
高等教育を受けていない人も英語はぺらぺらです。少し実力のグラデーションが出ますが、だいたい問題なくコミュニケーションがとれくらい上手です。どちらかというと高等教育を受けているオランダ人は難しい単語や表現をする人が多いイメージがあります。
イギリスであまり口語で使わない難しい単語を発言したりするので話をしていると驚いたりします。

オランダの非英語圏からの留学生の英語


オランダ人はネイティブレベルに近い英語を話していますが、オランダ人が街中で毎日英語で日常会話をしているわけではありません。そうなるとやはり非英語圏で生活することになるので発音が英語圏の留学生とは異なる気がします。
しかし、私の知っているオランダの大学に留学している人たちはライティングがかなりお上手です。オランダ人のあの難しい言い回しに慣れているのか、文法や語法、表現方法がかなりキマッている感じで正直ビックリしました。
発音は環境の問題でしょうがないとしても、英語もきちんと話しているので特に問題がないように思います。ある程度のレベルまでは…


ひとつの問題


オランダ人の英語は本当に上手なのですが時々顔を出してくるのがオランダ英語です。
例えば簡単な英単語をイギリスでは観た事も聞いた事もないシチュエーションで使われたりすることがたまにあります。一部のオランダに居る人たちが信じて疑わない完全な間違え用法もあります。(最初のころよく観たのがas per。家探しの広告でよく観るのですが、英語でas perがこの日から明いてますの「から」としては使われないです。)
オランダ人とビジネスのやりとりを英語でしていても一部のオランダ人はイギリス英語とは全く違う、超ストレート切り返し方をしてくるのでちょっと喧嘩売っているのかな、と勘違いすることはたまにあります。(わたしだけかもしれませんが…、それとアメリカ人がそういう言い方をしているのもあまり聞かない。)

だいたいわたしのような非英語圏生まれ育ち、成人してから海外に出て来たような人は完璧ネイティブ英語を話さなくても専門分野で国際社会で十分機会は貰えます。英語を鍛えないと厳しいというのは一部の職業、例えばジャーナリストや文筆業などだと思います。
(例:わたしの香港出身の英語がペッラペラの友人はイギリスで自分の専門をやるにはもっと英語を鍛えないといけないからイギリス人用のライティングのクラスに行ってそこでついていけるレベルにならないと…とクラスを探していました。)

しかし、高度に英語が必要になってくるような状況では、さすがの非英語圏ヨーロッパ諸国で英語レベルがナンバー1のオランダだとしてもそこで留学している留学生と英語圏で留学している留学生とでは語学の差は確実に出てくると思います。その差はみんなで共有されている英語という英語に直接触れているのか、それともそういう英語が上手な人々から二次的に伝えられた英語に触れるのか、という環境の問題に大きく依るのではないかと思います。(二次資料以降ばかりを使った論文の格は下がりますのでお忘れなく。)

問題は語学と専門の優先順位


そうなるとオランダはじめ北欧圏、ドイツなどでよく開講されている英語での修士課程などは英語でその国の強い専門分野を学べるので非常にお得感がありますが、ついでに英語も向上させたいという人には不向きかもしれません。私個人は英語より専門重視の考え方持っているので、ドイツ語をスルーしてドイツの強い専門分野を学べたらかなり良い機会だと思います。また、英語力がまったく向上しないというわけでもありません。
(学費も英語圏と非英語圏のヨーロッパではかなり違ったりしますし、やっぱり非英語圏留学は魅力が多いですよね。)
対して、英語力も高いレベルに持って行く必要のある方で国に関係なく勉強ができる専攻を志望している方には断然英語圏の大学がおすすめです。
特にビジネス系などは正統派英語のほうが将来的に考えると優先順位は高くなるのではないでしょうか。…というのもその界隈は国際色が高く、非英語圏出身者であってもみなさん高度な英語を話すからです。もたもた話していると見下されるという世界はあるものなのです。

補足:なぜ私がこの記事を書いたのか

実は私が留学を検討していたときに建築系ではオランダ留学が絶大な人気だったのです。
その前はみんなイギリスに行きたがっていましたが、当時はデルフト工科大学やベルラーへインスティチュートに行くことがステータスでした。イギリスみたいにほいほい入れてくれないし…。オランダでは英語で勉強できるというのはみんな周知していましたし、英語の入学基準もイギリスと一緒、英語で学べる以上イギリスの大学に行ってもオランダの大学に行っても語学的に大差があるなんて考えてもいませんでした。少なくとも私の周りで考えていた人もいませんでした。
さて、時は流れて私はイギリスの大学に行って無作法なロンドン訛りと超くどい言い回しに慣れたところでオランダに移り住んで留学前のあのときに考えていた事が現実はちょっと違ったということに気づいたのでした。特にオランダ人のニュアンスの違う英語には悩まされて、いちいちショックを受けて英語圏の人や同じイギリスに居た友に相談する始末の日々。別にイギリス英語が正しいと言いたいわけではないし、オランダ人の英語が酷いという意味では決してないんですが、むしろすごすぎで見習いたいのですが、世には一定の国際的スタンダード英語みたいなものがありまして(興味のある方は、わたしの趣味で申し訳ないのですが、英語で話しているYouTubeのコメント欄や4chanなどのコメントみていただくとわかると思います。沢山の国の人が書き込んでいますが、ニュアンスの違いでミスコミュニケーションしている人は意外とあまりいないと思います。)、そういう世界でわたしたち非ネイティブ成人は英語を話してサバイブする状況を考えると語学の部分を検討する必要もあるのではないかと突然おもってしまったのです。

何かの参考になれば幸いです。

(追記)
学部からの非英語圏正規留学 in English?
先日関連する質問がありました。オランダの大学の英語で開講されているコースへの正規留学を考えている学生の親からオランダの学部レベルの正規留学の入学要求基準がわかりづらいという内容。なお、英語圏は学費が高いので考えていない。

まず、日本人の正規留学生が多くない国への留学はけっこうトリッキーですよね。
この方はオランダの名門大学の一部を目指しているようでした。
(オランダには昔からの大学とポリテクニックの大学の二段階のレベルの大学があり、明確にわかれている。この方の目指している大学は一つ上のレベルの大学)
わたしはイギリスに留学したことしかないのでわからないのですが、留学仲間というのはいるもんで、北欧にもオランダにも留学した知り合いが複数いるのですが、まず北欧、オランダの名門大学(Research University)についての印象

「イギリスやアメリカの学費が高いからといって妥協して入学できるほど甘くはない」

ということですね。
むしろイギリスに比べれば入試はシビアな印象がありますね。というのも、けっこう不合格者だしまくりなんです。一方のイギリスは、留学生の金目当てなのかなんのか、いまこれが足りなくても今年このコースを終えれば来年には希望のコースに入学できるかもしれませんよー。という謎の押し売りがあったりして完全不合格にならないことも多々あり。

例えばフィンランドのAalto大学でデザインの一年コースを交換留学で修了させて、そのまま修士に進学したく入試をうけた日本人の知り合い全員Aalto大学の修士には入れず、もっとレベルを落とした地方のフィンランドの大学を受けなおしたり、オランダの出願した大学(Research University)が全滅でイギリスの大学に来たりしている人は知っています。
北欧とかじゃないのですが、極端な例でスイスの名門ETHの交換留学(かの有名なこの大学は正規留学はほぼ無理。)で日本の学内選考で決まった後輩がETHから断られたりね…。交換留学なのに!

やっぱりその国を代表する名門校にイギリスの大学行けないからといって行けると思うのは安易ですね。各国、各々の大学、プライドが高いのです。
意外と世知辛い世の中ですよね。大学院レベルの留学は日本でもそうですが学部入学より簡単です。名門校も修士なら狙えます。が、大学学部はリアリティーそのままな冷酷なイメージがあります。

わたしが海外生活で常に思っている事は、海外に来ても実力が劇的に変わって突然偉い人になれるわけではないということです。NYにいって突然ミュージカルに出れたり、パリに行って突然パリコレに呼ばれたり、日本の大学受験でうまく行かなかった人が突然OxfordやCambridge大学にはいけないのです。あ、そんなこと本気で思っている若者はいないかもしれないですね。少なくとも私の世代にはいましたが…。


(ゆる募:北欧・オランダ留学事情に詳しい人居たら色々とご教授ください。)


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